ebook5の代替になる電子ブックツールは?制作会社の選び方と比較
電子ブック作成ツールのebook5を使っていて、あるいは候補にしていて、「毎月の課金がクライアントに残るのが気になる」「制作物として渡せる形がほしい」と別の選択肢を探し始めた——そんなときの乗り換え先を、選び方から整理します。
結論
– ebook5は月額制。案件ごとに費用を閉じたいなら、買い切り型も候補に入れる
– 代替を選ぶ軸は「買い切りできるか」「ZIPで納品できるか」「自社サーバーに置けるか」の3つ
– PDFから自分で作れるSaaS型で買い切りを持つのはMEKURU(メクル)。月額のmeclib、料金非公開のActiBookが主な比較先
– 毎月更新する運用込みの案件なら、ebook5をそのまま続ける判断も十分あり
この記事は、クライアントの電子ブックを制作・納品する制作会社の方に向けて書いています。料金の税表記はツールごとに異なるため、各所で併記します(ebook5・MEKURU=税込、meclib=税抜、ActiBookの有料料金は非公開)。
なぜebook5の代替を探すのか
ebook5は、株式会社ルーラー(札幌)が提供する、PDFなどから電子ブックを作れるクラウド型のツールです。初期費用¥0・契約縛りなしで始められ、有料は月額¥880〜¥13,200(税込)の4プランがそろっています。ツールとして不足があるわけではありません。
それでも制作会社が代替を探すのは、多くの場合こういう理由です。
- 月額がクライアントに残り続ける。 ebook5は月単位・年単位のサブスク(月額課金)型なので、案件が終わっても契約を続ける限り費用が発生します。クライアントに毎月の課金をどう説明するかが毎回ついて回ります
- 「納品物」として渡せる形がほしい。 ツールのアカウント上でしか見られない状態だと、「制作物を納めた」と言い切りにくい場面があります
- 案件が増えると管理と原価が積み上がる。 冊数が増えるほどプランを上げるか契約を分けるかを考える必要が出てきます
裏を返すと、代替を選ぶときに見るべきなのは機能の細かい差ではなく、「費用の持ち方」と「納品の形」だということです。
まず、何で選ぶべきか(3つの軸)
ツールを並べる前に、制作会社が本当に見るべき軸を3つに絞ります。この軸で表を読むと、どれが自社の案件に向くかがはっきりします。
- 軸1:買い切りできるか。 月額型は案件が続く限り原価が積み上がります。単発で納品して終わる案件は、1冊いくらの買い切りで作れると、月額管理から解放され費用を先に固定できます
- 軸2:ZIP(一式)で書き出して納品できるか。 表示に必要なファイルを手元に書き出せると、クライアントのサーバーに設置して「制作物」として引き渡せます。「サーバーに置ける」とうたっていても、書き出し形式まで公開されているかは要確認です
- 軸3:自社サーバーに公開できるか。 クライアントの自社ドメイン配下に置ければ、自社の資産として残せます。「外部サービス禁止」の企業でも導入できます
代替候補を同じ軸で比較する
ebook5と、乗り換え先になりやすい3ツールを、上の軸で並べます。表の「要確認」は調査不足ではなく、各社が仕様や料金を公開していないことを示しています。
| ツール | 料金体系 | 買い切り | ZIP・書き出し納品 | 自社サーバー公開 | ロゴ・提供元表記 |
|---|---|---|---|---|---|
| ebook5 | 月額制 ¥880〜¥13,200/月(税込)・初期¥0 | なし(月額のみ) | 外部サーバー公開はパーソナル1以上(ZIP一式かは要確認) | パーソナル1以上で可(無料は不可) | ビジネス5以上でebook5ロゴ非表示・差し替え可 |
| meclib | 月額制 ¥10,000〜/月(税抜)・初期¥30,000(税抜)・最低契約1年 | なし(月額のみ) | HTMLデータをダウンロードし任意のサーバーで公開可 | 可(スタンダード以上) | 要確認 |
| ActiBook | 有料料金は非公開(要問い合わせ) | 要確認 | 要確認 | 要確認(公式に記載を確認できず) | 無料版は提供元リンク+背景ロゴ表示(有料は要確認) |
| MEKURU | 買い切り¥9,900/冊(税込)/月額¥3,850〜(税込・スタンダード)・初期¥0 | あり(¥9,900/冊・1,000ページ・1GBまで) | ZIP書き出し対応(自己完結ビューア同梱) | 自社サーバー公開OK | 有料プランでフッターのコピー表記が消える(透かしは元々なし) |
(各社公式サイト等の一次情報をもとに作成。2026年時点。最新の条件は各公式でご確認ください)
表で押さえておきたいのは次の3点です。
- 「自社サーバー公開」自体は、ebook5(有料)・meclib・MEKURUのいずれも対応しています。MEKURU独自の機能ではありません。ActiBookはこの点を公式で確認できなかったため要確認としています
- 月額か買い切りかは大きな分かれ目。 ebook5・meclibは月額のみ。PDFから自分で作れるSaaS型で買い切りプランを持つのはMEKURUです(画像ベースのQuickBookなど、買い切りをうたう他サービスも存在するため、買い切り自体がMEKURU独自というわけではありません)
- meclibは初期費用¥30,000(税抜)と最低契約期間1年があり、ebook5の「初期¥0・縛りなし」とは契約条件が異なります。乗り換え先として比べるときは、月額だけでなく初期費用と契約期間も見ておきます
ケース別のおすすめ
軸で絞ったうえで、案件の性質ごとに向く選び方を挙げます。
1. 案件ごとに費用を閉じたい/クライアントに月額を残したくない → 買い切り型
単発で納品して終わる案件なら、1冊いくらで作れる買い切りが向きます。MEKURUは1冊¥9,900(税込・1,000ページ・1GBまで)の買い切りで作成でき、ZIP書き出し・自社サーバー公開・商用利用に対応します。ロゴにあたるフッターのコピー表記も有料プランなら消えます。
ただし「買い切り=永年公開」ではありません。MEKURU上の公開期間は1年間(延長は¥3,300/年)です。ここで効くのが、ZIPで書き出したデータは手元に残るという点で、ZIP設置版としてクライアントのサーバーに置いておけば、MEKURU上の公開期間とは切り離して表示を続けられます。
2. 毎月更新する運用込みの案件 → 月額型(ebook5の継続も有力)
毎月ページを差し替える、保守料として継続課金したい、という案件なら月額型のままが合います。今ebook5で回っているなら、無理に乗り換えず続ける判断も十分あります。冊数を多く持ちたい場合はmeclibやMEKURUの月額(¥3,850〜/スタンダード・冊数無制限)も比較対象になります。
3. ロゴを消して自社の制作物として出したい
ebook5でロゴの非表示・差し替えができるのはビジネス5(月額¥3,960・税込)以上です。MEKURUは有料プラン(買い切り・月額とも)でフッターのコピー表記が消えます。「自社の制作物として堂々と出せるか」を軸にするなら、どのプランから表記が消えるかを合わせて確認します。
乗り換えるなら知っておきたい注意点
買い切り+ZIP納品という方向に切り替える場合、正直にお伝えしておくことがあります。MEKURUをZIPで書き出して自社サーバーに設置した版では、サーバー側の処理が必要な次の2つは使えません。
- 閲覧パスワード・公開/非公開の切り替え
- (上記はいずれも「MEKURU上で公開したとき」のみ動作します)
ZIP設置版では、アクセス計測はGoogleアナリティクスやSearch Consoleなどの外部タグ、閲覧制限はサーバー側のBasic認証で代替します。クライアントに「サーバーに置けば全部使えます」と言うと後で食い違うため、「解析と閲覧制限は外部の仕組みで代替します」と最初に握っておくのが安全です。閲覧パスワードまで必要な案件なら、MEKURU上での公開を選ぶ、という切り分けになります。
よくある質問
Q. ebook5で作ったブックは、代替ツールにそのまま移せますか?
A. 各ツールはPDFなどの元データから作り直す形が基本で、ブックデータをそのまま移植する仕組みは各社とも公表されていません。乗り換えを見込むなら、元のPDFを手元に保管しておくと作り直しがスムーズです。
Q. ebook5の代替で「買い切り」できるツールはありますか?
A. PDFから自分で作れるSaaS型では、MEKURUが1冊¥9,900(税込)の買い切りに対応しています。買い切りをうたう他サービスも存在するため、入力形式や用途が自社の案件に合うかで選ぶのがよいでしょう。
Q. 自社サーバーに置けるのはどのツールですか?
A. ebook5(有料・パーソナル1以上)・meclib(スタンダード以上)・MEKURUが自社サーバー公開に対応します。ActiBookは公式でこの点を確認できなかったため、要問い合わせです。
Q. ZIP設置版で使えなくなる機能はありますか?
A. 閲覧パスワード・公開/非公開の切替は、MEKURU上で公開したときのみ動作します。ZIP設置版ではGoogleアナリティクスのタグやBasic認証で代替します。
まとめ
- ebook5は初期¥0・縛りなしの月額制。代替を探す理由は多くが「月額が残る」「納品物の形がほしい」
- 選ぶ軸は「買い切りできるか」「ZIPで納品できるか」「自社サーバーに置けるか」の3つ
- 自社サーバー公開はebook5(有料)・meclib・MEKURUで対応。差が出るのは料金体系。買い切りを持つのはMEKURU
- 単発で閉じたい案件は買い切り+ZIP納品、毎月更新する案件はebook5の継続も含めた月額型、と使い分ける
- ZIP設置版は閲覧パスワード・公開/非公開の切替が非対応。GAタグ・Basic認証での代替を先にクライアントと握る
次の一歩として、MEKURUの料金と機能は公式サイトですべて公開されています。無料プラン(1冊・100ページ・300MBまで)で、実際のクライアントPDFに近いもので変換〜表示を一度試してみると、買い切り+ZIP納品が自社の案件に合うか判断しやすくなります。
→ MEKURU公式サイトで料金・無料プランを見る
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出典:各サービスの公式サイト等の一次情報に基づく(ebook5 公式料金ページ、meclib 公式コース料金ページ、ActiBook 公式料金ページ、MEKURU 公式サイト)。料金・仕様は変更される場合があるため、契約前に各社公式で最新情報をご確認ください。