電子ブックをZIPで納品できるツール比較|制作物として渡せる作成サービス【2026年版】
本記事は、PDFをめくれる電子ブックに変換するツール「MEKURU(メクル)」の運営チームが執筆しています。他社ツールについては公式サイト等の一次情報をもとに記載しています(2026年7月時点)。
制作会社・印刷会社が電子ブックを扱うとき、最後の関門になりがちなのが「納品の形」です。ツール上でしか見られない電子ブックは、厳密には「制作物を納めた」ことになりません。クライアントの情報システム部門から「外部サービスのURLは使えない」「自社ドメインで出したい」と言われた瞬間、話が止まってしまう——そんな経験はないでしょうか。
その答えが、電子ブック一式をZIP(HTMLファイル)で書き出して納品する方法です。この記事では、ZIP(HTML)書き出しに対応した電子ブック作成ツールを、書き出し方式・料金体系・納品後の運用の観点で比較します。
結論
– ZIPで納品したいなら、書き出しに対応したツールを選ぶ
– 見るべきは「ZIPで出せるか」「透かしが消えるか」「商用利用できるか」
– 設置版では使えなくなる機能があるので、要件を先に確認する
ZIP納品(HTML書き出し)とは
ZIP納品とは、電子ブックを表示するのに必要なファイル(HTML・画像・ビューアのプログラム一式)を1つのZIPにまとめて書き出し、それをクライアントのレンタルサーバーやドメインに設置する納品方式です。
制作会社にとってのメリットは3つあります。
- 「制作物」として引き渡せる。 ツールのアカウントに縛られず、データそのものを納品資産として渡せます
- クライアントの自社ドメイン・自社サーバーで公開できる。 「外部サービス禁止」の企業でも導入できます
- ツール側の月額が止まっても表示は残る。 サーバーに置いたファイルは、そのサーバーが生きている限り表示され続けます
一方で注意点もあります。ZIP設置版は静的なファイル一式なので、閲覧パスワードのような「サーバー側の処理が必要な機能」は、そのままでは動きません(後述)。ここを正しく理解して選ぶことが、後のトラブルを防ぎます。
まず、何で選ぶべきか(判断軸)
ツールを表で見比べる前に、制作会社が本当に見るべき軸を3つに絞っておきます。この3軸で表を読むと、どのツールが自分の案件に向くかがはっきりします。
- 軸1:ZIP一式で書き出せるか。 そもそも「表示に必要なファイルをまとめて手元に出せる」ツールでないと、自社サーバー設置=制作物としての納品ができません。「サーバーに置ける」とうたっていても、書き出し形式がZIP一式なのかは要確認です
- 軸2:買い切りできるか(利益率)。 月額(サブスク)型は、案件が増えるほど毎月の原価が積み上がります。単発納品の案件は買い切りで作れると、月額管理から解放され利益率が読みやすくなります
- 軸3:設置版で失われる機能への対処。 ZIP設置版は静的ファイルなので、閲覧パスワードなどサーバー側処理の機能は動きません。どの機能が落ちるか/どう代替するかまで見えているツールを選ぶと、納品後のトラブルを避けられます
自社サーバー公開・書き出しの対応状況を比較
「電子ブックを書き出して自社サーバーに置ける」という観点で主要ツールを比較します。料金の税表記はツールごとに異なるため、必ず併記しています。
| ツール | ZIP一式書き出し | 書き出し・納品方式 | 料金体系 | 納品後の運用 |
|---|---|---|---|---|
| MEKURU | 確認済み | ZIP書き出し(自己完結ビューア同梱) | 買い切り¥9,900/冊(税込)、月額¥3,850〜(税込・スタンダード) | 自社サーバー公開OK。ZIPで書き出したデータは手元に残る |
| meclib | HTML一式ダウンロード(ZIP形式かは要確認) | HTMLデータをダウンロードし任意のWebサーバーで公開可 | 月額¥10,000〜(税抜)・最低契約期間1年 | ダウンロード後に修正するには再作成(再書き出し)が必要 |
| ebook5 | 要確認 | パーソナル1以上で外部サーバー公開に対応 | 月額¥880〜(税込・パーソナル1) | ZIP一式での書き出し形式の詳細は公式サイトでご確認ください |
| ActiBook | 要確認 | 書き出し(ZIP/HTML)の対応可否は公式サイトでご確認ください | 有料料金は非公開(要問い合わせ) | ― |
(各社公式サイトをもとに作成。2026年7月時点。最新の条件は各公式サイトでご確認ください)
書き出し形式で押さえておきたいのは、「ZIP一式で書き出せる」と一次情報で確認できるのは現状MEKURUだけという点です。meclibは「HTMLデータをダウンロードして任意のWebサーバーで公開可」までは公式で確認できますが、その書き出しがZIP一式かどうかは公表がなく要確認です。ebook5・ActiBookも同様に、ZIP一式での書き出し可否は公式で公表されておらず要確認としています。表の「要確認」は調査不足ではなく、各社が書き出し形式の詳細を公開していない(仕様非公開)ことを示しています。
※meclibの初期費用は本記事作成時点で確認できていません(税抜表記)。最新の金額は公式のコース料金ページでご確認ください。
※「自社サーバーで公開できる」こと自体は、meclib・ebook5(有料)・MEKURUのいずれも対応しています。MEKURU独自の機能ではありません。
「買い切りで納品」ができるかは大きな分かれ目
比較表で見落とせないのが料金体系です。meclib・ebook5は月額(サブスク)型なので、クライアントの電子ブックを持ち続ける限り、毎月の費用が発生します。案件が増えるほど、この月額の管理と原価が積み上がっていきます。
一方MEKURUは、1冊¥9,900(税込)の買い切りで作成できます。PDFから自分で作れるSaaS型の電子ブックツールで買い切りプランを持つのは、現状MEKURUの特徴です(※画像ベースのQuickBookなど「買い切り」をうたう他サービスも存在するため、買い切り自体がMEKURU独自というわけではありません)。
制作会社の実務に落とすと、こういう使い分けができます。
- 単発・納品して終わりの案件 → 買い切りで作ってZIP納品。月額の管理から解放される
- 毎月更新する運用込みの案件 → サブスクで契約し、保守料として継続課金する
ただし、MEKURUの買い切りには公開期間が1年間という条件があります(延長は¥3,300/年)。ここで効いてくるのが「ZIPで書き出したデータは手元に残る」点です。ZIP設置版としてクライアントのサーバーに置いておけば、MEKURU上の公開期間とは切り離して表示を続けられます。「買い切り=MEKURU上で永年公開」ではない、という点だけ正しく押さえておきましょう。
ZIP設置版で「使えなくなる機能」を必ず伝える
ここは制作会社が最もトラブルになりやすいポイントなので、正直にお伝えします。MEKURUのZIP設置版(自社サーバーに置いた版)では、サーバー側の処理を必要とする以下の機能は動作しません。
- 閲覧パスワード・公開/非公開の切り替え
これらは「MEKURU上で公開したとき」だけ動く機能です。ZIP設置版では、
- アクセス解析 → Google AnalyticsやSearch Consoleのタグを追加して代替
- 閲覧制限 → サーバー側のBasic認証で代替
という形で置き換えます。クライアントに「サーバーに置けば全部使えます」と言ってしまうと後で食い違うので、「解析・閲覧制限は外部の仕組みで代替する」と最初に握っておくのが安全です。
制作会社としてのおすすめの進め方
- まず無料プランで1冊、書き出しまで試す。 MEKURUの無料プラン(1冊・100ページ・300MBまで/フッターにMEKURUのコピー表記あり)で、実際のクライアントPDFに近いもので変換〜表示を確認します
- 納品方式をクライアントと握る。 「MEKURU上の公開URLで渡す」のか「ZIPで自社サーバーに設置する」のか。サーバー設置なら解析・閲覧制限の代替も合わせて説明
- 料金体系を案件性質で選ぶ。 単発は買い切り、運用込みはサブスク
- 書き出したZIPは納品資産として保管。 クライアントにも控えを渡しておくと、後々の保守がスムーズです
まずは1冊、書き出しまで無料で試しませんか?
MEKURUの無料プラン(1冊・100ページ・300MB)なら、登録してPDFをアップロードするだけで、めくれる電子ブックに自動変換されます。買い切りは¥9,900/冊・月額¥3,850〜、料金はすべて公開しています。
→ MEKURUを無料ではじめる
よくある質問
Q. ZIP納品とは何ですか?
A. 電子ブックの表示に必要なHTML・画像・ビューア一式を1つのZIPにまとめて書き出し、クライアントのサーバーやドメインに設置する納品方式です。
Q. 買い切りプランでもZIPを書き出せますか?
A. 買い切り・サブスクの両方でZIP書き出しに対応しています(自己完結ビューア同梱)。
Q. ZIP設置版で使えなくなる機能はありますか?
A. 閲覧パスワード・公開/非公開の切替はMEKURU上で公開したときのみ動作します。設置版はGoogle AnalyticsタグやBasic認証で代替します。
Q. 買い切りの公開期間が切れたら表示できなくなりますか?
A. MEKURU上の公開は1年で終了します(延長¥3,300/年)が、ZIP設置分を自社サーバーに置いておけば表示を継続できます。
まとめ
- 電子ブックを「制作物」として納品するなら、ZIP(HTML)で書き出して自社サーバーに設置する方式が基本
- 自社サーバー公開自体はmeclib・ebook5(有料)・MEKURUで対応。差が出るのは料金体系
- 単発案件は買い切りでZIP納品、運用込みはサブスク、と使い分けると原価管理がラク
- MEKURUの買い切りは公開期間1年だが、ZIP書き出し分を自社サーバーに置けば表示は継続できる
- ZIP設置版は閲覧パスワード・公開/非公開の切替が非対応。GAタグ・Basic認証での代替を必ずクライアントに説明する
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出典一覧
- MEKURU公式サイト — ZIP書き出し・買い切り/サブスク料金・機能
- meclib公式 スタンダードコース — HTMLダウンロード・料金・契約期間
- ebook5公式 料金 — 外部サーバー公開・プラン料金
- ActiBook公式 料金プラン — プラン構成(有料料金は非公開)
※本記事の情報は2026年7月時点のものです。料金・仕様は変更される場合があります。数値は各サービスの公式サイト等の一次情報に基づき、確認が取れていない項目はその旨を明記しています。