無料で使える電子ブック作成ツールの落とし穴|使う前に確認したい5つの注意点
本記事は、PDFをめくれるWebカタログに変換するツール「MEKURU(メクル)」の運営チームが執筆しており、比較対象には当社ツールを含みます。各サービスの数値は公式サイト等の一次情報にもとづいて記載しています(2026年8月時点)。
「無料で電子ブックが作れる」とうたうツールはいくつもあります。試すだけならどれでも数分で作れますが、そのまま本番で使い始めると「ロゴが消せない」「作ったブックが消えた」「データを持ち出せない」といった壁に、あとから気づくことがあります。
この記事では、無料の電子ブック作成ツールにありがちな落とし穴を5つに整理し、それぞれを主要ツールの無料プランで具体的に確認します。落とし穴を先に知っておけば、無料のまま使い続けていいのか、有料に切り替えるべきかを、迷わず判断できます。
この記事は、自社のカタログやパンフレットを無料でWeb公開してみたい、事業会社の販促・広報担当の方に向けて書いています。制作会社としてクライアントに納品する立場の方は、判断軸が少し変わるので、そのつど「納品する立場なら」と断って補足します。
結論
– 無料ツールで先に確認すべきは「提供元ロゴ」「保存期間」「容量・ページ上限」「持ち出し可否」「有料料金の分かりやすさ」の5点
– とくに”期間で消える””持ち出せない”は後から効くので、使う前に確認する
– 販促で1回きりなら無料で十分。継続公開や自社サーバー運用まで見据えるなら、最初から持ち出せるツールを選ぶ
– 持ち出し(ZIP)で自社サーバーに設置する場合、閲覧パスワードと公開/非公開切替は使えない点も先に押さえておく
まず、無料ツールは何を確認して選ぶか
無料プランは「タダで作れる」ことばかりが目立ちますが、本当に見るべきは制限のほうです。次の5点を確認すれば、無料で始めても後悔しにくくなります。この5点が、そのまま落とし穴でもあります。
- 提供元のロゴ・リンクが入るか — 自社の販促物として出せる見た目か
- 保存・公開に期間の制限はないか — 作ったブックが一定期間で消えないか
- 容量・冊数・ページ数の上限は自社のPDFに合うか — 手持ちのカタログが入るサイズか
- データを持ち出せるか — 書き出しや自社サーバー公開ができるか(やめた後どうなるか)
- 無料の「次」の料金が分かるか — 有料に上げるときの費用が事前に読めるか
落とし穴1: 提供元のロゴ・リンクが入る
無料プランでは、ビューアに提供元の名前やロゴが表示されるのが一般的です。自社の販促物として出すときに、ここが気になる場面があります。
- ActiBook(無料): ブックビューア内に提供元サイトへのリンクと、ActiBookの背景ロゴが表示されます
- ebook5(無料): ebook5のロゴが表示されます
- MEKURU(無料): ビューアの紙面に透かし(ウォーターマーク)は入らず、提供元表示はフッターのコピー表記のみです
- meclib・Wisebook: 無料プランがないため、この項目は当てはまりません(無料トライアルのみ)
見た目の要件が厳しいなら、無料の時点でこの表示を確認しておきましょう。なお有料プラン(買い切り・月額とも)に上げると、MEKURUのフッターのコピー表記は消えます。
落とし穴2: 保存・公開の「期間」に制限がある
「無料で作れた」あとに一番こわいのが、作ったブックが期間で消えるタイプの制限です。
- MEKURU(無料): 期間の制限はありません。1冊まで作って、そのまま置いておけます
- ebook5(無料): ブックの保存期間は10日間です。試作には十分ですが、公開しっぱなしにはできません
- ActiBook(無料): 期間は無制限です。ただし無料枠は1冊のため、新しく作るには既存のブックを削除する必要があります
- meclib・Wisebook: 無料プランがなく、無料トライアルのみです。試用期間が終わると使えなくなります
つまり同じ「無料」でも、10日で消えるもの、期間の縛りがないもの、そもそも試用期間しかないものに分かれます。イベント配布のように公開し続けたい用途では、この差が効いてきます。
落とし穴3: 容量・冊数・ページ数の上限が小さい
無料プランは容量・冊数の上限が小さめです。手持ちのPDFが入りきらないと、そもそもアップロードできません。
| 項目 | MEKURU 無料 | ActiBook 無料 | ebook5 無料 |
|---|---|---|---|
| 料金 | ¥0 | ¥0 | ¥0 |
| 冊数 | 1冊 | 1冊 | 1冊 |
| 容量・ページ | 100ページ・1ファイル300MBまで | 合計50MBまで | 50MBまで |
| 提供元の表記 | フッターにコピー表記(透かしは入らない) | ビューア内に提供元リンク+背景ロゴ | ebook5ロゴ表示 |
| データの持ち出し | 無料は不可(買い切り・サブスクでZIP書き出しに対応) | 公式サイトに記載なし | 外部サーバー公開は不可 |
(各社公式サイトをもとに作成。2026年8月時点。MEKURU・ebook5は税込、その他の税表記は各社の記載に従います)
meclibとWisebookは無料プランがないため、この表には入れていません。どちらも無料トライアルで試す形になります。
写真の多いカタログはPDFが重くなりがちで、50MBだと数十ページで超えることもあります。手持ちのPDFのサイズを先に確認し、上限に収まるかを見ておくと安心です。
落とし穴4: 作ったデータを持ち出せない
無料プランの多くは、ツールのサーバー上でしか公開できません。やめると公開も止まり、電子ブックが手元に残らないことがあります。
- MEKURU(無料): ZIP書き出しはできません。 持ち出せるようになるのは、買い切り(¥9,900/冊・税込)またはサブスク(スタンダード / プレミアム)からです
- ebook5(無料): 外部サーバーでの公開はできません(有料のパーソナル1以上で可能になります)
- ActiBook(無料): 外部サーバーへの持ち出しについて、公式サイトに記載がありません。必要なら問い合わせで確認することになります
- meclib・Wisebook: そもそも無料プランがなく、無料トライアルのみです。「無料で作れる」と思って登録すると、期間限定のお試しだった、という行き違いが起きます。なお有料では、どちらも自社サーバーでの公開に対応しています
どのツールでも、無料のままデータを持ち出せることはまずありません。 MEKURUも例外ではないので、「無料で試して、そのまま納品する」という進め方はできないと考えてください。自社のドメインやサーバーで長く公開し続けたいなら、有料に上げたときに書き出せるかを最初に確認しておくのが安全です。
なお、有料に上げてZIPを書き出せるようになったあとも、知っておきたい点があります。MEKURUの場合、書き出したZIPを自社サーバーに設置して公開すると、閲覧パスワードと公開/非公開の切り替えの2つはそのままでは使えません。どちらもサーバー側の処理が必要で、MEKURU上で公開したときだけ動く機能だからです。設置版でアクセスを絞りたいときは設置先サーバーのBasic認証で、公開を止めたいときは設置ファイルを外すことで代替します。社外に見せたくない資料を扱うなら、この違いは持ち出す前に押さえておきましょう。
なお、クライアントに納品する立場なら、この「持ち出せるか」はさらに重要になります。納品物として渡せるデータが手元に残らないと、そもそも納品が成立しないからです。持ち出しを前提にツールを選ぶことになります。
落とし穴5: 無料の「次」の料金が分からない
無料で気に入っても、上限に達したら有料に上げることになります。このとき有料の料金が公開されていないツールだと、乗り換えのコストが読めません。
- MEKURU: 公式サイトで公開されています。買い切り¥9,900/冊(税込)、サブスクはスタンダード月額¥3,850/プレミアム月額¥7,700(いずれも税込)です
- ebook5: 公式サイトで公開されています
- ActiBook: 有料プランの料金は非公開で、料金表のダウンロードや問い合わせが必要です
- meclib: 有料はスタンダードコースで初期費用¥30,000+月額¥10,000(税抜・最低契約期間1年)からです
- Wisebook: 公式サイトでは料金を確認できず、問い合わせが必要です
無料から始めるなら、「上限に達したら次はいくらか」まで公開されているツールを選んでおくと、あとで慌てずに済みます。
ケース別: あなたはどう選べばいい
落とし穴を踏まえて、用途から逆引きできるように整理します。
- 販促イベントで1回だけ配りたい → 無料プランで十分。ただしebook5のように保存期間があるものは、配布期間中に消えないか確認する
- 自社サイトに長く載せておきたい → 期間の縛りがなく、容量に余裕のあるプランを選ぶ。無料で足りなければ料金が公開されているツールへ
- 自社ドメイン・自社サーバーで公開したい/データを資産として残したい → 書き出し(ZIP)と外部サーバー公開に対応したプランを選ぶ。ただし閲覧パスワードや公開/非公開の切替が要るなら、設置先サーバーのBasic認証やファイルの出し入れで代替できるかも先に確認する
MEKURUの無料プランは1冊・100ページ・300MBまでで、フッターにコピー表記は入りますが透かしは入りません。まず仕上がりを試すのに向いています。データを持ち出して自社サーバーで公開したい、コピー表記も消したいという段階になったら、買い切り(1冊¥9,900・税込/ZIP書き出し・自社サーバー公開に対応)に切り替える、という進め方ができます。買い切りのMEKURU上での公開期間は1年間(延長は¥3,300/年)で、ZIPで書き出した分は期間後も手元に残ります。
よくある質問
Q. 電子ブックは無料でどこまで作れますか?
A. ツールによりますが、無料プランはおおむね1冊までです。MEKURUの無料プランは1冊・100ページ・1ファイル300MBまで(¥0・初期費用も¥0)、ActiBook・ebook5は合計50MBまでです。手持ちのPDFのサイズが上限に収まるかを先に確認してください。
Q. 無料プランだと提供元のロゴは消せませんか?
A. 無料プランでは提供元の表示が残るのが一般的です。MEKURUの場合は透かしは入らずフッターのコピー表記のみで、有料プラン(買い切り・月額とも)にするとそのコピー表記が消えます。
Q. 無料で作った電子ブックはずっと公開できますか?
A. ツールによります。たとえばebook5の無料プランはブックの保存期間が10日間、ActiBookの無料プランは期間無制限です。長く公開したい場合は、保存・公開期間の条件を必ず確認してください。
Q. 書き出したデータを自社サーバーに置けば、パスワードや非公開もそのまま使えますか?
A. MEKURUの場合、ZIPを書き出して自社サーバーに設置すると、閲覧パスワードと公開/非公開の切り替えはそのままでは使えません。この2つはサーバー側の処理が必要で、MEKURU上で公開したときのみ動作します。設置版では、アクセス制限は設置先サーバーのBasic認証で、公開の停止は設置ファイルを外すことで代替します。
まとめ
- 無料の電子ブック作成ツールは「ロゴ表記」「保存・公開の期間」「容量・ページ上限」「データの持ち出し」「有料料金の分かりやすさ」の5点で落とし穴が出やすい
- とくに”期間で消える””持ち出せない”は後から効くので、使う前に確認しておく
- 持ち出せる形(ZIP)で自社サーバーに設置する場合、閲覧パスワードと公開/非公開切替は使えず、Basic認証やファイルの出し入れで代替する点も先に押さえておく
- 販促で1回きりなら無料で十分。継続公開や自社サーバー運用まで見据えるなら、最初から書き出せるツールを選ぶ。まずは手持ちのPDFで1冊試し、上限とロゴの出方を実物で確かめるのが最短
各ツールの料金・機能をまとめて見比べたい方は、電子ブック作成ツールおすすめ5選比較もあわせてご覧ください。作り方の手順は電子ブックの作り方|無料ソフト・作成ツールと費用まとめで解説しています。
まずは無料で、落とし穴も含めて確かめてみませんか?
MEKURUの無料プランなら、手元のPDFをアップするだけで数分後にはめくれる電子ブックが完成します。上限もロゴの出方も、実物で確認できます。
→ MEKURUを無料ではじめる関連記事
– 電子ブック作成ツールおすすめ5選比較|メリット・デメリットと失敗しない選び方
– 電子ブックの作り方|無料ソフト・作成ツールと費用まとめ
– 電子ブックとは?電子書籍・デジタルブックとの違いと仕組み
– 電子ブックを自社サーバーに設置する方法
出典一覧
- MEKURU公式サイト — 無料プラン・買い切りの料金と仕様、ZIP設置版で使えない機能
- ActiBook公式 無料プラン — 無料枠・冊数・容量
- ActiBook無料版の仕様 — 提供元リンク・背景ロゴ表示
- ebook5公式 料金 — 無料プランの保存期間・容量・外部サーバー公開の可否
- meclib公式 料金 — 無料トライアル・スタンダードコースの料金
※本記事の料金・仕様は2026年8月時点の情報であり、変更される場合があります。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。