電子カタログを代理店として再販する手順【印刷会社向け】
紙の受注が落ちるなかで、「デジタルもうちで受けたい」という相談は増えています。ただ、電子カタログを外注すると利益がほとんど残らず、かといって毎月ツール代を払い続ける提案はクライアントに通しづらい。そこで検討したいのが「電子カタログの再販」です。
結論
– 再販には「サービス取次型」と「成果物販売型」の2つがある
– MEKURU(メクル)は買い切り¥9,900/冊で作り、自社商品として売れる
– 買い切りは原価が固定。月額をクライアントに請求せず納品できる
– 制作会社・印刷会社向けに販売でき、契約縛りなくクライアント資産として運用できる(まとまった冊数の卸条件は運営に確認)
この記事は、紙の受注に加えて電子カタログを自社の商品として売りたい印刷会社の営業・企画の方に向けて書いています。制作会社の方が読んでも流れは同じですが、以下は「印刷会社が自社の商品として卸す」前提で進めます。
「代理店として再販」には2つの型がある
電子カタログを再販するとき、売っているものが実は2種類あります。ここを混ぜると、原価も契約も見えなくなります。
① サービス取次型(ツールそのものを代理販売する)
ツール会社のパートナー制度に入り、クライアントにそのツールの契約を取り次ぐ形です。たとえばActiBookには制作・印刷会社向けの顧客提案/代理販売プランがあります(料金は非公開)。meclib(メクリブ)は、作ったブックデータの再販・再配布は自由ですが、「meclibというサービス自体の代理販売プラン」は公式サイトに記載がありません。この型は、クライアントにツールの月額契約が残るのが特徴です。なお、MEKURUはツールそのものの代理販売(この①の型)を基本的に許可していません。MEKURUで再販するなら、次の②成果物販売型になります。
② 成果物販売型(自分で作った電子カタログを自社の商品として売る)
ツールで電子カタログを1冊作り、それを自社の制作物・納品物としてクライアントに売る形です。売っているのは「ツールの契約」ではなく「完成した電子カタログ」。原価は1冊あたりの制作費で読め、クライアントに月額は発生しません。
印刷会社が原価を読んで卸すなら、コントロールしやすいのは②の成果物販売型です。以下はこの型を前提に進めます。
印刷会社にMEKURUの成果物販売型が向く理由
MEKURUは、制作会社・印刷会社向けに「新しい収益メニューとして販売できる」サービスとして提供されています。成果物販売型で卸すときに効いてくるのは、次の点です。
- 原価が1冊で固定できる:買い切り¥9,900/冊(税込・1,000ページまで・1冊1GBまで)。冊数が増えても1冊あたりの原価は変わらないので、見積りが読めます。
- 自社の制作物として出せる:有料プランではフッターのコピー表記が消えます。MEKURUはビューアの紙面に透かし(ウォーターマーク)を入れないので、自社の納品物として出せます。
- 商用利用OK・クライアント資産にできる:商用利用が可能で、契約縛りなくクライアントの資産として長期運用できます。
- ZIPで納品できる/自社サーバーに置ける:ZIP書き出しに対応し、クライアントや自社のサーバーに設置して公開できます。「納品物は何ですか」に答えられます。
- 初期費用・最低契約期間がない:初期費用¥0、最低契約期間なし。1件だけ試すのも重くありません。
一方で、「初期費用ゼロ・縛りなし」や「自社サーバー公開」は他社にも同条件のものがあります。PDFから自分で作れるSaaS型で買い切りプランを持つのがMEKURU、という位置づけで捉えると比較しやすいです。
再販の手順
ここからは、印刷会社が成果物販売型で電子カタログを卸すまでを4ステップに分けます。
STEP1: 再販の型を決める
まず「サービス取次型」か「成果物販売型」かを決めます。クライアントに月額を残したくない・自社の納品物として売りたいなら、成果物販売型を選びます。ここが曖昧なままだと、原価も販売価格も決められません。
STEP2: 買い切りで電子カタログを作る
クライアントから受け取った(または自社で組んだ)PDFを用意し、買い切り¥9,900/冊で電子カタログを作成します。1冊1,000ページまで・1冊1GBまでが目安です。無料プランで1冊試してから買い切りに進めば、仕上がりを確認してから発注できます。
STEP3: 納品形態を決める
納品形態は大きく2つです。(A) ZIPで書き出して自社またはクライアントのサーバーに設置する、(B) MEKURU上で公開する。ここで注意が要ります。
ZIP設置版では、閲覧パスワード・公開/非公開の切替が使えません(これらはサーバー処理が必要なため、MEKURU上で公開したときのみ動作します)。なお、リード獲得とアクセス解析(GA4)は、ブック設定で送信先URLと測定IDを登録すればZIP設置版でも使えます(受け取り先の作り方は製品マニュアルの「リード獲得」のページにまとめています)。ZIP版では、GAやSearch Consoleなどの外部タグの追加や、Basic認証で代替します。クライアントが「閲覧者のリードを取りたい」「アクセス解析を標準機能で見たい」なら、ZIP納品ではなくMEKURU上公開を選ぶ、という判断になります。ここを納品前にクライアントとすり合わせておくと、後戻りがありません。
STEP4: 自社の販売価格と保守メニューを決める
原価(買い切り¥9,900/冊)に、自社の制作工数と利益を乗せて販売価格を決めます。あわせて更新・保守の扱いを決めておきます。買い切りの公開期間は1年間で、延長は¥3,300/年です。PDFの差し替えは、買い切りの場合は同一PDFで6回まで(差異が大きい場合は不可)で、URLは維持されます。この「1年ごとの延長」と「差し替え回数」を保守メニューとして見積りに入れておくと、翌年以降の売上にもつながります。
自分で作れないPDFがあるとき
社内に組む人手がない、あるいは1冊1,000ページ・1GBを超える大型のPDFで自分では扱いきれない、というときは制作代行(1冊¥30,000〜)に出す選択肢があります。サーバーへの設置まで含めて任せたい場合は、自社サーバーへのアップロード代行(¥11,000・税込。エックスサーバー・ロリポップ・さくら等のFTPアップロードに対応)もあります。「自社で作る」「代行に出す」を案件ごとに使い分ければ、人手が足りなくても受注を止めずに済みます。
よくある質問
Q. 代理店契約を結ばないと再販できませんか?
A. いいえ。MEKURUは制作会社・印刷会社向けに契約縛りなく販売できるとされており、代理店契約を前提とせず、買い切りで作った電子カタログを個別に仕入れて自社の商品として販売する形になります。商用利用が可能で、契約に縛られずクライアントの資産として運用できます。
Q. MEKURU専用の卸価格や代理店価格表はありますか?
A. 公式に確認できているのは「制作会社・印刷会社向けに販売できる(契約縛りなくクライアント資産として運用できる)」という点です。買い切りは¥9,900/冊で1冊あたりの原価を固定できます。まとまった冊数を扱う場合の卸条件は、運営(ノトサク)に直接お問い合わせのうえご確認ください。
Q. クライアントに月額を請求せずに納品できますか?
A. できます。買い切り¥9,900/冊なら、クライアントに毎月のツール代は発生しません。公開期間は1年間で、延長は¥3,300/年です。
Q. 自社の制作物として、提供元の表示を消して出せますか?
A. 有料プランではフッターのコピー表記が消えます。MEKURUはビューア紙面に透かし(ウォーターマーク)を入れないため、自社の納品物として出せます。無料プランはフッターにコピー表記が残ります。
Q. ZIPで納品すると使えない機能はありますか?
A. 閲覧パスワード・公開/非公開の切替は、MEKURU上で公開したときのみ動作します。ZIP設置版では、GAやSearch Consoleなどの外部タグ追加やBasic認証で代替します。
まとめ
電子カタログの「代理店再販」は、サービスを取り次ぐ型と、自分で作った成果物を売る型に分かれます。印刷会社が原価を読んで卸すなら、買い切り¥9,900/冊で作って自社商品として売る成果物販売型が扱いやすく、クライアントに月額を残さずに納品できます。ZIP納品で使えなくなる機能(閲覧パスワード・公開/非公開の切替)だけは、案件ごとに納品形態を決める前にすり合わせておきましょう。
まずは無料プランで1冊作って仕上がりを確かめ、いけそうなら買い切りに進むのが、リスクの少ない始め方です。
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出典
- 料金・仕様は各サービスの公式サイト等の一次情報に基づく(MEKURU公式サイト、ActiBook・meclib各公式サイト)。
- MEKURUの再販・買い切り条件(¥9,900/冊、公開期間1年・延長¥3,300/年、商用利用・ZIP書き出し・自社サーバー公開、ZIP設置版の機能制限、制作代行・アップロード代行)は運営(ノトサク)確認および公式サイトに基づく。
- 「制作会社・印刷会社向けに販売できる(契約縛りなくクライアント資産として運用可)」は運営(ノトサク)確認に基づく。